5年間ありがとう!Sakura Coffee、営業終了を決めました!

Sakura Coffeeの店内に集まったスタッフ

2024年5月26日、中国・義烏市で2019年に開店した日式カフェ「Sakura Coffee」が、5年間の営業を終了しました。

私も社員も頑張りました。それでも、ビジネスは結果がすべて。私の理想を形にした店だからこそ、最後は自分で決断しました。

2019年、日本文化を届ける店をつくった!

開業準備中のSakura Coffeeでコーヒーづくりを練習する様子
2019年11月5日に正式開業したSakura Coffeeの外観

開業前には食品経営許可を取り、コーヒーづくりと日本式接客を繰り返し練習しました。一週間の試験営業を経て、2019年11月5日に正式オープン。中国内陸部で日本文化を伝え、日本人バイヤーが休み、仕事もできる場所を目指しました。

日本語の漫画や日経新聞を置き、VPNを整え、夜はバータイムにしました。理想を頭の中だけで終わらせず、内装、接客、メニューへ一つずつ落とし込みました。

正式オープンの日は、袴風の制服を着たスタッフがカウンターに立ち、コーヒーを淹れました。朝11時から夜11時まで、20時からはバータイム。計画してきた店が、実際にお客様を迎える場所として動き始めました。

ここで、忘れられないことがあります。イーウーパスポートの中国人社員たちが、「社長がやるなら、私たちも何か手伝いたい」と率先して手を挙げ、夜は交代で店に立ってくれました。朝9時からフルタイムで働いたあと、さらに午後10時頃まで接客してくれたのです。私が始めた挑戦を、自分たちのことのように支えようとしてくれた。その気持ちが本当にうれしく、言葉にならないほど感動しました。

自家製スイーツ、営業、消毒。現場で試し続けた!

Sakura Coffeeで提供した自家製ワッフルとアイスクリーム
Sakura Coffeeのカウンターで接客する営業風景

開業直後から義烏での集客には苦戦しました。自家製ワッフルとアイスを始め、中国式の宣伝方法を学び、店頭と出前の両方でお客様を増やそうとしました。

コーヒーを出すだけではなく、日本の漫画と新聞を読める客席を整え、夜には日本のお酒も楽しめる場所にしました。日本文化の発信基地という構想を、商品とサービスの両面で試し続けました。

開業からわずか2か月でコロナ禍へ入りました。営業再開の日は、出勤時の検温、マスクの着用、毎時の消毒を徹底しました。お客様が戻るのをただ待つのではなく、周辺のオフィスへ営業し、出前アプリも活用して、店を止めない方法を探しました。

店長の奮闘で単月黒字化が見えるところまで進み、テナント契約を延長しました。「Sakura Coffee」と「紗谷楽」は中国で商標も登録。苦しい時期にも、機器の整備とコーヒーの品質管理を続けました。

その後も日本から漫画を持ち込み、棚へ補充しました。美味しいコーヒーを出し、日本語で接客し、日本の漫画や新聞を読める。最初に思い描いた店を、現場の社員が毎日守ってくれました。

頑張っても、業績が上がらない!

綿密にリサーチし、経営計画を立て、人と資金を投入。現場でも社員が毎日頑張ってくれました。それでも、業績はなかなか上がりませんでした。

撤退ラインを最初に決めていても、「ここまで頑張ったのだから」「もう少し続ければ良くなるかもしれない」と、判断を先延ばしにしてしまいます。今回のカフェが、まさにそうでした。

理想の店だから、決断が難しい!

Sakura Coffeeの営業停止と社員への感謝を記した通知書

これまで投じた費用や苦労を考えるほど、損失を確定させる決断は難しくなります。しかもSakura Coffeeは、私の理想を具現化したカフェでした。

しかし、過去に使った時間と資金は戻りません。店への思い入れと、これから会社が進む方向を分けて考えました。

社員の成長機会を、赤字事業に止めない!

Sakura Coffeeの看板の前に立つ佐藤大介

赤字事業から撤退する最大の理由は、社員の成長機会を奪わないためです。能力を発揮し、次のキャリアをつくってもらう。その時間を、結果の出ない事業へ置き続けるわけにはいきません。

「共に成長、共に成功」という原点へ戻れば、迷いはありません。Sakura Coffeeを長年ご愛顧いただき、本当にありがとうございました!